元キーエンス営業の天野さんという方の対談動画(デジタルマーケティング関連)を拝見しました
「ものづくりの会社はマーケティングが弱いところが多い」という点については私の勤め先も製造業ですが似たような状況かと思います
「マーケティングが重要だ!重視していく!」 とは言ったものの
「そもそもマーケティングって何?」ということを分かっている人は少ないと思います
経営者も従業員も総じてその辺がよく分かっていないのでモノを作ることにはフォーカスできるけどモノを拡販していくことには無関心になりがちな気がします
正直なところ私もよく分かりません!!
というわけで、そんな人にはコチラの動画が役に立つものと思います
普段「マーケティング」に関わっていないと用語とかもよく分からない状況ですので、その辺の解説も調べてまとめてみたいと思います!
概要
インターネットの力
インターネットを利用することでレバレッジを効かせることができるそう
これを利用してマッチングサイトを作るという方向に最初は進んだとのこと
FAのナビゲート
インテグレーター・設備メーカーと大手とのマッチングサイトを展開したが、うまくマッチングできなかったらしい
マッチングしない一番の理由は、依頼があっても設備メーカーさんは専門特化しているため、どんな装置でも受けてくれるSlerが少ないことが要因だそうです
また難しい依頼が多く、内容としては最先端であったり、チャレンジング・技術レベルの高い案件が多かったことも要因とのことで中々引き受けてもらえないんだとか
その他としては価格面が合わないことも挙げられていました
すでに付き合いのある大手と設備メーカーの場合は阿吽の呼吸ですでに余計なものがそぎ落とされた状態から設計できるが、一から構想しているとどうしても価格が合わない
どんな装置でも請け負ってくれる装置屋さんとしては「オフィス エフエイコム」を挙げられていて今でも付き合いがあるとのこと
FAナビのサービス自体はアペルザに現在は引き継いだそうです
マーケティング・営業コンサル
途中からマーケティング戦略や販売戦略の顧問としての依頼が増えていったそうです
今でもマーケティングに目覚めていない「ものづくり企業」が多く、こうした案件の需要があるようでデジタルマーケティングに強みがあるため仕事が増えていったとのことです
ものづくりメーカーは新商品の売り込み手段として展示会を使うことが多いという議題では、「そもそもなんでデジタルを活用しないの?」と痛烈な批判から入っておりました
展示会は狭いスペースでも40~50万円かかるのに取れる名刺はせいぜい100枚とかで、一回こっきりな上にそもそも集めた名刺も活用できていないなど
キーエンスのコンパニオンは全員プロを雇っているそうで、能動的に名刺を取りに行くので1/3の人数でも他の倍以上取れるとか
多くの展示している企業はそもそもちゃんと管理していないとのご意見で、したたかにやっているところは現在の進捗がどうなっているのかをリアルタイムで把握しながら営業をかけているのだそう
展示会にお金をかけているのにレバレッジをかけないことに対し違和感を覚えていないこと自体が日本のものづくりの弱さだそうです…
データベースの構築と活用
マルケトというオウンドのデータベースを使っていたそうです
自社のデータベースをしっかり構築するかが重要で必ずやった方が良いとのこと
「こんな当たり前のことを何でみんなやらないの?」という状態が今のモノづくり業界
エンジニアの数は国勢調査によると60万~70万人いるそうで、ここのデータがあればエンジニアで知らない人はいなくなる(ちなみに2015年の国勢調査結果では製造技術者は90万人ほどのようです)
要するにデータを持っていないから売り込みができずに不戦敗になるという流れ
そもそも「あなたの新商品をお客様が知らない」から買われないわけで、「メールを使う、しっかりしたホームページを用意してデジタルマーケを回しましょう」というのが正解のようです
1回この仕組みを取り入れてしまえば、その先ずっと効果を発揮するためすぐにやるべきとのこと
Youtubeについては4~5年前は、そこまで来ていない状態で威力がなかったが今は事情が異なるため今後 注力すべき分野のようです
マーケティングノウハウの製造業への還元
「リアルなところをやりたい、工場を変革したい」ということで、ものづくり部門の装置を専門としていたFAプロダクツに籍を移してフォーカスしたそうです
マーケティングなどのノウハウも活かして「ものづくりをメジャーにしていきたい、元気にしていきたい」という想いだそうです
こうした動きは早いうちから取り組むのが良い 仕組み作りにまだまだ改善の余地がある オープン化されていない
用語のおさらい
レバレッジ
てこの原理のこと
インターネットのビジネス利用という観点では、例えば対面営業の場合は1件訪問して1件売れれば良い方だが、メールやホームページなどを活用すれば1人に対して営業するのも数千・数万人に営業するのもコスト的に大差ないため効率的となる(労力1に対して得られるものがどちらも1であるかがポイント)
FA(ファクトリーオートメーション)
生産における工程の自動化を図るための装置・システムなどの総称
Sler
システムインテグレーター(System Integrator)のことで企業の情報システムを請負うIT系企業のことを指す
エスアイアーと読むらしい
オウンドデータベース
自社保有のデータベースのこと
データ活用の方法としては、マーケティング活用、顧客情報の可視化や深堀りなどの分析、新たなサービス開発、データそのものを他社と取引するなど
既存ビジネスの拡販目的としてはマーケティング活用、顧客の分析が重要となる
オープンイノベーション
イノベーションの方法論の一つ
イノベーションを促進するため企業の内部、外部との技術・アイデアの流動性・連携を高め、組織内で創出されたイノベーションを外部にも展開するモデル
競争領域・非競争領域
すべて自前というのは技術レベルが個々の分野で高まり社会構造も細分化されてきた今の時代には無理があるため、自分たちの価値を見極め他社に任せた方が良い部分は外に投げてしまった方が結果的に効率が良い
世の中が急激に、かつ大きく変化する環境下においては「自社ですべてやろう」では遅くなる
日本企業はこうした割り切りが非常に苦手である
競争しない領域を決める勇気を企業のトップが持てるかどうかが肝となる
マルケト(マーケティングオートメーション)
マルケトはマーケティングオートメーションに特化したソフトウェア企業、親会社はAdobeである
日本でデジタルマーケティングツールの導入実績が最も多いとされる
マーケティングオートメーションツールはマーケティング施策の自動化、顧客の行動などのデータを分析し適切に売込みをするなど販売戦略を補助するもの
感想
日本のものづくりがどういった方向性でマーケティング戦略を進めて行くべきかが明快に解説されている動画だと思いました
Youtube関連ではエンタメ系はヒカキンなどが有名ですでにひしめき合っていて飽和している感じですが教育系とか、企業のオウンドメディア戦略の一環としての活用などはまだまだこれからのような気がします
動画を拝見していろいろと調べてみて有用な情報も多く得られたと思いますので、こうしたものを今後活用して行きたいと思います!
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