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インダストリー4.0(IoT)について考える!

教養的な何か

「インダストリー4.0とは何か?」について解説されている「ものづくり太郎」さんの動画が分かりやすく大変参考になるものでした♪

こちらの動画を参考に「インダストリー4.0とは何か?」「IoTの行きつく先はどこなのか?」について考えてみたいと思います!

【神回】インダストリー4.0の真意とは「何か」を解説。これが分かればIoTを使った改善方法や、工場の改善はおろか、全ての業務を改善できる。
インダストリー4.0は、打倒トヨタを目論むドイツの国家戦略と考えざるを得ない。その理由をトヨタ生産方式の強さから紐解く。これで、トヨタの強さが根本から理解できると思います。■Twitter始めました■■チャンネル登録はこちらから■

インダストリー4.0とは何か?

「インダストリー4.0はトヨタ生産方式に勝負を挑んできている!!」ということが本質のようです

そもそもの発祥の地であるドイツは製造業を中心とした産業構造となっており、工業製品への依存度が高い

特に自動車産業を見てみると、フォルクスワーゲン・ベンツ・BMW・ポルシェといった名だたる企業がひしめき合っており、ボッシュなど自動車関連メーカーも多数存在します

ドイツとしては何としてもこの分野を強固なものにしたいわけですが、「世界を見渡したところどこが強いのか?」と考えるとトヨタが壁として立ちはだかる

売上高でみるとドイツ企業も引けを取らない存在なのですが、こと営業利益率であったり、時価総額などで比べると見劣りしてしまう

「ここに勝つにはどうしたらよいのか?」をドイツが一丸となって考えた際に行きつくのは「工場の資産システムで勝つ!!」ということが重要となってくる

すなわち「システムによってトヨタ生産方式を凌駕することが、インダストリー4.0の終着点である」というのが動画の主張のようです

確かにこの考え方はハッとさせられるものがあります

身近な存在のトヨタという企業が大きく影響していたのかと…

言われてみれば確かにその節はありますし、そう考えた方がしっくりくる部分も多いです

よってトヨタ生産方式について紐解いていくことがインダストリー4.0の本質につながるとのことだそうです

トヨタ生産方式の強さについて

多品種少量の時代

「トヨタ生産方式は多品種少量の時代に強みを発揮する」

製品を大量生産しコストを下げる、規格化してメンテナンス性を高めるといったことは、手工業だった時代から比べると大きなイノベーションであることは間違いなく、いわゆるインダストリー1.0~2.0(第一次から第二次産業革命)はこの辺りの話だと思います

しかしながら今の時代はやはりインターネットが普及してきたこともあり、消費者が情報を得やすくなったことでニーズも多様化したものと思います

昔は地域のコミュニティ内での情報に限られていたため何か物を買おうと思っても、多くの情報から取捨選択することが難しく、価格であったり製品のデザイン、性能などについてもあるものをそのまま選んで買うといったことが多かったのだろうと…

ネットを活用すれば、例えば家電などであれば価格ドットコムなどでたくさんの種類を比較でき、最安値も簡単に調べることができます

こうなってくるとメーカー側もただ作れば売れるというわけではなく、「いかに安く作って売るか」か「他社製品との差別化」が求められるようになってくる

コモディティ製品についてはよりコストダウンを求められるし、そうでなければそれぞれのニーズに合わせて仕様が異なるため多品種少量となることは必然かと思います

こうした流れに沿ったものづくりを進めなければ置いて行かれてしまう…

トヨタ生産方式

トヨタ生産方式を確立した人物としてはトヨタ自動車工業 元副社長の大野耐一さんが有名です

トヨタ生産方式の基本思想は2本の柱から成っていてJIT(ジャスト・イン・タイム)と自働化が挙げられます

これらは「徹底的なムダの排除」「小ロット生産による平準化」を実現するための基礎となっていて、かつ「人の可能性に焦点を当てた人間尊重の生産システム」であるそうです

JITはアメリカのスーパーマーケットからアイデアを得られたそうで、欲しいときに欲しいものをという理念です!

これに対しかんばん方式は円滑に動かすための手段でありJITを実現するための手法と位置付けられます

「後工程から必要なものを必要な時に引き取る、前工程は引き取られた分だけ作る」

これを実施することにより在庫のムダをなくすことができます

従来の見込み生産方式では各工程で生産能力が異なるためロットで大量に作ってしまうとどうしても大量の在庫が発生する

在庫があると保管スペース、管理コスト、運搬コストなどが発生し、その分利益を食いつぶす

これをなくそうという考えです

もう一方の基本思想である「自働化」はニンベンのついた「働く」という表記で自ら働く・自ら判断する機械とのこと

自働化を実現する具体的手順は以下の内容となります

人離し ⇒ 人は正常に機械が動いているときはいらないため多能工化が実現できる

不良の出ない仕組み ⇒ 不良品が生産されることがない

もうひとつの自働化 ⇒ 人の手作業による組立てラインでも異常があれば、作業者自身の判断でストップボタンを押し組立てラインを止めるようにしたものが「手作業ラインの自働化」とされる

以上のようなトヨタ生産方式をトヨタ自身が実践するだけではなくサプライヤーであるグループ企業にも浸透させていることがさらなる強みと言えます

こうした統合型サプライチェーンシステムは一朝一夕で実現は不可能であるため、競合企業は太刀打ちできないということになります

インダストリー4.0はどのようにトヨタ生産方式を超えるのか?

基軸はやはりIoT(モノがインターネットにつながる)になるようです

これにより以下のことが可能となります

  • 機械の正確な稼働状況の分析とデータ収集
  • リモート化、自動操作
  • 材料の在庫状況、入出庫情報などの正確な管理
  • 機械故障の予知、予防保全
  • 製品のトレーサビリティ管理

よって従来よりも手間をかけず簡易に装置や人、システムの情報が集積されることになり、トヨタ生産方式を超えた精度の高い「ムダ排除」「改善」が進められる

  • かんばんをデジタル化できJITを最適化する、MESなどで全体を統合管理する
  • 生産の振分けを最適化することで平準化を実現する
  • 多能工化をもとに全体のスループットと人の配置を最適化することができる
  • 最適化された生産計画をもとに「自働化」されたシステムが段取りを完結する
  • リモートで管理、「見える化」され、生産の流れを最適化、保全・修理タイミングも自動検知

思うこと

「ものづくり太郎」さんの仰るように対比としてトヨタ生産方式を引き合いに出すと全体像を理解しやすいと思います

ドイツの場合は国柄も違いますし日本的な文化とマッチしたトヨタのやり方をそのまま取り込むのは難しいものと考えます

多能工という考えについても、確かに人を尊重する考えがもとになっていますし一朝一夕では成しえない

特に日本的な年功序列とか終身雇用制度といったものの上で会社と従業員との信頼関係などが醸成されていたなどの時代背景もあるようにも思います

こうした状況を踏まえたうえでドイツとしては何ができるかと考えると、やはりロジカルに考えるやり方であったり、昨今ではネットやデジタルの力を活用してレバレッジを効かせるといった方法論は欧米諸国の方が日本よりも上手で本気で勝つためにはそちらの土俵に持っていきたいというのも分かるような気がします

おかげさまでIoTの方向性についてこれまでよりも理解が進んだように思います

またIoTはものづくり、製造業以外にも適用できるシステムとのこと

確かにこうしたシステムが病院や行政システムなどにも適用されていけば私たちの暮らしももっと便利で使いやすいものとなるように思います

「IoTもつなげることが目的ではなくビジョンがないとダメ」とのこと、正にその通りだなぁと…

トヨタ生産方式については、今後もう少し深いところまで調べてみたいと思います

こちらとは別にIoT関連の本を読んだり展示会で聞き取りを行った情報もまとめてみました!

IoTについて考えたはなし
IoTって何なのか?よく耳にする言葉だけれども結局イマイチよく分からない単語のひとつですが、せっかくなので解説本を一冊読んでみて私なりに考えたことを書き連ねてみました!

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