先日、表題のテーマについて株式会社FAプロダクツのセミナー資料を拝見しました
昨今何かと話題になっている DX(デジタルトランスフォーメーション)やペーパーレス化、システム化について考えてみました
こちらの会社の代表取締役会長は天野さんという方で元キーエンスの営業マンだそうで、
youtubeチャンネルでAIやDXなどをテーマに対談をされていて、とても興味深い内容となっています
ご興味のある方はこちらもチェックしていただければ幸いです!
セミナー資料の要約
DXの課題
- 「データの見える化(可視化)」までが目的化されてしまい、 そのデータのビジネス活用を通じた「成果の最大化」を見据えたシステム提案を実現できておらず効果が小さい
- 「見える化の向こう側(ビジネス活用・実現b. する成果)」を見据えられていないのが原因
- 効率化、工数削減、省人化などのコスト削減効果の一部を実現するにとどまる
「見える化」の向こう側で得られる具体的な効果
- 在庫やバッファサイズを最適化し、在庫管理工数を削減
- 納期遅れが発生しない計画を立案、計画立案時間の大幅短縮
- 作業者のノウハウのデジタル化(自動化や技術の伝承)
- 不良品の廃棄率の低減(環境対策、SDGs)
- 価格・品質面などによる機会損失の低減
- 機器の故障を未然に防ぎ、不良品の発生を抑える
- 故障予兆を察知し、事前に修繕計画を立てれるようになり、さらに生産計画の立案に大きく貢献する
- 需要の変動に合わせたダイナミック・プライシングを実現
ペーパーレス化とは何か?
- 単に紙をなくすことが目的ではなく、紙の削減・デジタル化を通じて記入・入力工数の削減や、 業務の見直しによるコスト削減までを実現する取り組み
- ペーパーの種類は、生産指示に必要な情報と、帳票作成に必要な情報で大きく2分類される
- ペーパーレス化の実現を阻む課題(データ活用の課題、技術の課題)
- DX型ソリューションとして成立させるための要素
DX型ソリューションとして成立させるための要素
- 工場内物流最適化
- 投入計画最適化
- 人員配置最適化
- 品質改善
- 設備保全
以下はオンラインセミナーの紹介ページとなります
感想
DXやペーパーレス化の効果としては単なる効率化や工数削減だけではなくもっと大きな枠組み・観点で評価をする必要があるのだと思います
そもそも効率化、工数削減だけでは投資する費用に対して十分な効果を見出すことも難しく、結果的にシステム開発にかけられるパワーも少なくせざる負えないのが現状ではないでしょうか?
「見える化」の向こう側については全社的な話として関係部門で認識を共有する必要があるのだと思います
会社機能全体に影響があるようなシステム開発案件について各部門がバラバラに動いていては、「途中で問題が起こり空中分解する」「中途半端なものになってしまる」といったリスクが大きい
システムトラブルについては最近だとみずほ銀行のシステム障害が大きな話題となりました
こちらの原因についても、システム開発というものをコスト削減の一環としての視点で捉えセキュリティー等の安全面を軽視した結果だと思われます
そもそもシステム部門というのは多くの企業ではコストセンターとして捉えられがちで、どうしてもコスト削減方向に行ってしまうのはある程度しょうがないのかもしれません
しかし成功例としてはAmazonなどが顕著で、こちらの企業ではシステム部門や物流部門など通常コストセンターと捉えられるような部門もプロフィットセンターと同等の扱いをされており、投資額もかなり大きいようです
こちらの場合は、物流やシステム開発を「価値を生むためのもの」と捉えていることが大きいのだと思います
またシステム開発となるとどうしても技術的課題にフォーカスされがちですが、データ活用の課題ということも特に視野に入れ「システム化の目的が何なのか?」「これをやって何が良くなるのか?」を常に考える必要がある
工数削減や効率化はあくまで供給側の都合であり、その先の顧客の満足度などにつながる付加価値を高めていくことが重要なのだと思います
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