先日モーサテを見ていたら福岡県の久留米市ではGoogleとパートナーシップを結んで学校教育にGoogleのシステムを導入するという報道がされていました!
報道内容の概略とこの話題について思うことをまとめてみました。
報道の概略
市長の話によると導入に踏み切った大きな理由は価格面の安さ!
Chromebook 1台当たり4万円でシステムエンジニアなどの費用もかからないとのことです
また、市長によると「連携しないと日本が諸外国に比べて大きく遅れる可能性がある」との危機感も強い危機感もGoogleとの連携を進めるきっかけのようです
米国の巨大テック企業が存在感を増す中で、日本教育の在り方としては、
「GAFAのプラットフォームを使いながら日本の教え方、学び方は日本の教育産業がしっかりと、電子教科書を作るとかデータ管理をして、さらに使い勝手がある教え方、学び方を研究すべき」
と久留米市の大久保市長は仰っていました
Google側の幹部の話によると
「ハードウェア・ソフトウエアの導入だけでなく、自治体・教育委員会でのICT(情報通信技術)活用を包括的に支援したい!」
とのことだそうです
思うこと
利点について
メリットとしては、やはりネットやクラウドの力を利用してレバレッジを効かせることができるのだと思います
今までの学校での教育は先生一人に対して生徒が多数の状況でマンツーマンでやろうとするとどうしても時間なりコストがかかる
お金があれば、その分を塾に通うなどで補うことができるかもしれませんが、ある意味で公平ではないようにも思います
ICTを利用すれば生徒全員が積極的に参加できる環境を整えることができるような気がします
報道でもありましたが、先生が授業の進捗や個々人の理解度を図るために小テストを随時行う場合を考えても、いままではプリントを配って回答してもらうとか、手を挙げてもらって指名して誰かに代表して回答してもらう形式だったと思いますが、
ICT利用では全員が手元のパソコンで回答入力し、リアルタイムで結果を集計できる
先生側としても圧倒的に手間が省けるしデータ分析まで仮にやってくれるのであれば、誰がどんな点で強みや弱みを持っているかも把握しやすいと思います
要するに見える化が加速する
また生徒側としても聞いているだけの受け身の授業から、積極的に授業に取り組むきっかけとなり、ある種の強制力や監視力も働いてモチベーションを保つことができるのではないでしょうか?
リモートの是非についても社会勉強の場としては、実際に集まって仲間と一緒に何かをやるということも必要でしょうが、昨今のコロナなどによってそもそも集まれないなどの状況、人によっては通学自体が難しい人など様々事情がある場合にはネットでつながれることも大きなメリットとなりえます
またスマホは使えるがパソコンは使えないという状況だと社会に出てから困ることも多いかも知れません こうした状況も解決しそうです
懸念点
懸念事項としては初期導入コストは安いのかも知れませんが、ランニングコストがどうなるのかは気になるところです
おそらくサブスクリプション形態なのだとは思います
あとはシステムがどこまで融通が効くのか?
ある程度のパッケージであるから安くできるというのもあると思いますが、その場合に自治体ごとに何か新しい機能を追加したいとなった場合にカスタマイズするための開発環境であったり、誰が開発するかだったりは気になります
最も重要なのは個人情報保護の観点だと思います
どうしても多くの情報を集めるような形態ですと、そこを狙ってくる輩も多くなるわけで、セキュリティ面の強化は必須になるものと思います おそらくGoogleなのでその辺は抜かりがないとは思いますが…
日本人としては、海外のGAFAなどのプラットフォーマーが力を伸ばすことについて便利さを感じる一方で何となく脅威に思うのも確か、
こうしたシステムの導入を進めることで、若いうちからGoogleフリークを増やし将来の購買層を育成する、依存度を高めるといった戦略も当然盛り込まれていると思います
そうした相手方の「したたかさ」に対してこちら側としてはどう向き合うかも考えていかなければならないと思います
GAFAのプラットフォームはすでになくては立ち行かないような状況であるので、捨てるわけにはいかない
その上で自分たちは今後どうしていくべきか?を真剣に考えることも必要です
まずは相手を知るという意味では、こうした取組みをいち早く積極的に進めることが近道なのかも知れません
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