連載「Googleで始める自分だけのAI」も、今回が最終回です。ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
この連載は、Kindleで出版した本『Googleアカウントひとつ 3日でつくる自分だけのAI 「大事なのはわかってる、でも使えてない」からの卒業講座』をもとにしています。最終回では、本の内容と、ブログでは書ききれなかったことを紹介します。
あわせて、連載全体で伝えたかったことを振り返ります。
この本を書いた理由
第1回で紹介したとおり、2026年の調査では、50〜65歳の31.3%が生成AIを全く使っておらず、74.6%が「重要だ」と答えていました。必要だとわかっているのに、まだ使えていない。この本は、その隙間を埋めるために書きました。
書店のAIの本を開くと、最初のページに「まずアプリを入れましょう」「月額プランに登録すると機能が増えます」と書かれていることがよくあります。そこで手が止まるのは、読む人のせいではありません。入口の作り方に無理があるのです。
ですからこの本では、入口を作り直しました。新しいアプリも月額料金も専門用語の一覧も使わず、すでに持っているGoogleアカウントひとつから始めます。
どんな人に向けた本か
この本は、次のような方のために書きました。
- AIが大事だとわかっている。それでも、まだ一度も使っていない
- 新しいアプリを入れるのも、カード番号を打ち込むのも気が進まない
- パソコンは苦手だが、スマートフォンならなんとか使っている
- 前に一度試して、最初の画面であきらめたことがある
- 子どもや若い同僚に何度も聞くのは、気が引ける
逆に、すでにAIを毎日使いこなしている方や、最新の機能を細かく追いたい方には向きません。本書は機能の深追いをせず、まだ始めていない方が途中で脱落しない細かさに絞っています。
本の構成:3日でたどる道のり
本は、はじめにと5つの章、おわりにでできています。連載の各回と、本の章の対応は次のとおりです。
| 本の章 | 内容 | 連載の回 |
|---|---|---|
| はじめに・第1章 | なぜ「Google」から始めるのがいちばんの近道なのか | No.01、No.02 |
| 第2章(1日目) | 入場券をつくる ― GoogleアカウントとGmailの設定 | No.03 |
| 第3章(2日目) | Geminiと話してみる ― 安心して使う3つのルール | No.04、No.05 |
| 第4章(3日目) | Googleドライブとつなぐ ― AIがあなたの資料を読み始める | No.06 |
| 第5章(3日目) | Gemini Notebookで完成する、あなただけのAI | No.07 |
| おわりに | 古びない部分を持って帰る | No.08(この記事) |
「3日」は締め切りではなく、道のりの長さを示す目安です。1日目だけで1週間かけてもかまいませんし、途中で止まっても失われるものはありません。
ブログでは書ききれなかったこと
連載では、「なぜそうするのか」という考え方を中心に書きました。本には、それに加えて次のような内容が入っています。
画面の違いを並べた図解
本には図解が40点あります。AndroidとiPhoneで道が分かれる場面は、左右に並べて一目でわかるようにしました。文章だけでは伝わりにくい画面の違いや手順を、大きな文字の図にしています。
詰まりやすい場所の手順
アカウントを作るときにアドレスが断られる場面、2段階認証の設定の場所、ドライブの資料をGeminiに渡す操作など、多くの人が止まる場所には、ページを惜しまず使いました。
各章の終わりのコラム「AIに聞く」
各章の終わりには、つまずいたときにAI自身に聞く方法をまとめたコラムを置きました。「iPhoneを使っています。押すボタンの名前を入れて、順番に教えてください」のように、そのまま使える聞き方を章ごとに用意しています。
ブラウザで開くGeminiは、アカウントを作る前でも質問できます。本の途中で詰まっても、相談できる窓口が最初からある状態で読み進められます。
連載のふり返り
この連載で伝えたかったことを、あらためて並べると次のとおりです。
- 止まっているのは能力ではなく入口。必要なのは専門知識ではなく、普通の日本語
- Googleアカウントは、無料で、もう持っていて、どのAIにも通用する入場券
- 2段階認証で鍵を二重にし、アカウントは家族でも一人に一つ
- 個人情報は書かない、答えは下書き、わからなければ聞き返す
- 自分の資料を読ませると、AIは「世の中の平均」ではなく「うちの場合」で答えるようになる
古びない部分を持って帰る
AIの世界は、驚くほどの速さで変わります。画面の並びも変わりますし、名前が変わることさえあります。この連載の第7回で紹介したGemini Notebookも、少し前まではNotebookLMという名前でした。
それでも、変わらないものがあります。Googleアカウントは、この先どのAIを使うときにも通用します。普通の日本語で頼み、答えを下書きとして扱い、わからなければ聞き返すという作法も、どんな道具が出てきても変わりません。
手順よりも、この考え方のほうを持ち帰っていただけたらうれしいです。
あなたの資料には、あなたにしかわからない価値がある
Gemini Notebookという道具は、誰が使っても同じものでした。それでも、できあがるAIは人によってまったく違います。違いを生むのは、あなたが長い時間をかけて集めてきた資料です。
押し入れにしまわれていた紙の束や、書き溜めてきたメモは、今日まではただの資料でした。読ませた日から、答えてくれる相手に変わります。
連載を読み終えた今日、できる3つのこと
本を読むかどうかにかかわらず、今日のうちに次の3つだけ試してみてください。合わせて15分ほどです。
- Gmailを開いて、自分あてに1通送る:入場券が使えることを、自分の手で確かめる
- Geminiに一往復だけ話しかける:「AIを使うのは初めてです。何ができるか三つ教えてください」と打つだけでよい
- Googleドライブに書類の写真を1枚入れる:いちばんよく見返す紙を一枚、明るいところで真上から撮る
この3つができれば、連載でお伝えしたことの入口には、もう立っています。続きは、気が向いたときに一歩ずつで十分です。
本を読むときのおすすめの進め方
本は、スマートフォンを手元に置いて、1日に1章ずつ進めるのがおすすめです。読むだけで終わらせず、章の途中で実際に画面を開いて試すと、手が覚えてくれます。
途中で詰まったら、各章の終わりのコラムを開いてください。そこにある聞き方をそのままGeminiに打ち込めば、あなたの画面に合わせた説明が返ってきます。
身近な人に伝えるなら、この一言で
もし身近に、以前のあなたと同じように立ち止まっている方がいたら、この連載でやったことを伝えてあげてください。難しい説明はいりません。
「そのスマートフォンで、もう始められますよ。」
その一言で十分です。難しい説明より、目の前で一往復だけ一緒にやってみせるほうが、ずっと伝わります。最初の一歩は、たった一度でいいのです。
本書はKindle版で、Kindle Unlimitedの対象にもなっています。画面ごとの手順と図解で、もう一度ゆっくり確かめたい方は、手に取っていただけるとうれしいです。
連載「Googleで始める自分だけのAI」目次
- No.01 50〜60代の3人に1人がAI未使用。止まっているのは能力ではなく「入口」
- No.02 AIはGoogleアカウントから始める。無料・もう持っている・どこでも通用する3つの理由
- No.03 Googleアカウントの「入場券」を整える ― パスワードの考え方、2段階認証、家族と分け合わない
- No.04 Geminiを安心して使う3つのルール ― 個人情報は書かない、答えは下書き、わからなければ聞き返す
- No.05 最初の一週間に試したい5つの使い道と、聞き方に迷ったときの相談のしかた
- No.06 AIが「自分事」になる瞬間 ― Googleドライブに資料を置き、引き出しを仕切る
- No.07 NotebookLMは「Gemini Notebook」に。自分の資料だけを読むAIのつくり方と育て方
- No.08(最終回)連載のもとになった本の紹介(この記事)
この連載のもとになった本
この連載は、拙著『Googleアカウントひとつ 3日でつくる自分だけのAI 「大事なのはわかってる、でも使えてない」からの卒業講座』(Kindle版)の内容をもとにしています。
本では、Googleアカウントの確認から、Geminiとの話し方、Googleドライブへの資料の置き方、Gemini Notebookで自分の資料だけを読むAIをつくるところまでを、3日分の道のりとして一冊にまとめました。新しいアプリも月額料金も使わず、スマートフォンひとつで進められるように、画面ごとの手順と図解を載せています。
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出典:Google Workspace Updates「NotebookLM is now Gemini Notebook」(2026年7月16日)

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